人が亡くなると、死亡届の提出火葬・埋葬の手続き、葬儀などを一つ一つ行っていくことになります。

そして、それらが落ち着いてくると、今度は相続の手続きを進めなければなりません。

相続手続きでは、各種の申請書や証明書といった書類を記入し、提出する機会が多々あり、これがなかなか大変なのです。

初めての方は、書類を入手する方法がわからず慌ててしまうこともあるでしょう。

ここでは、相続手続きを進めていく上で、必要となることが多い代表的な各種書類の説明と入手方法についてご説明します。

相続手続きで必要となる代表的な8つの書類

以下に示す書類は、相続手続きの中でとくによく提出を求められるものです。

もちろん場合によっては、下記以外の書類(添付書類など)が必要となります。

大切なことは、その手続きを行うにつき、どんな書類が必要となるのか、その都度確認することです。

  1. 各種届出書・申請書
  2. 住民票の写し
  3. 住民票の除票の写し
  4. 戸籍の附票の写し
  5. 戸籍謄本
  6. 印鑑登録証明書
  7. 委任状
  8. 本人確認書類

各種届出書・申請書

市区町村役場に届出をする場合や、相続手続きで家庭裁判所に申請をする場合には、ほとんどの場合、専用の届出書、申請書の書類が用意されています。

実際に窓口まで取りに行ってもよいですし、インターネットで役所や裁判所のホームページを閲覧し、ダウンロードすることもできます。ダウンロードした場合には、印刷して使用しましょう。

また、届出書や申請書の取得に合わせて、記載例も一緒に用意されていることがほとんどなので、これも活用しましょう。

記載例を見ても、記入の仕方でわからない点がある場合には、憶測で記入せず、窓口で直接確認するか、事前に電話で確認するようにしましょう。

住民票の写し、住民票の除票の写し、戸籍の附票の写し

相続手続きにおいて、住所地の確認をする場合に必要となるのが住民票の写しです。

引っ越しや死亡などで、住民票に誰も残っていない場合もあり、こんなときは住民票の除票の写しの提出を求められることがあります。ただし、役所で住民票の除票の写しが保存されている期間は5年間だけです。

住所変更の履歴をすべて確認したい場合には、戸籍の附票の写しが求められます。

例えば、相続放棄の手続きでは、 被相続人(亡くなった人)の住民票の除票または戸籍の附票の提出が必要です。

  • 住民票の写し

住所関係の証明書

  • 住民票の除票の写し

死亡や転出で除かれた、または全員が除かれた場合に5年間保存される住民票の写し

  • 戸籍の附票の写し

戸籍が編製された時点からの住所履歴を記載したもので、本籍地の市区町村で交付される

どれも市区町村役場の窓口で直接請求するか、郵送による方法が可能です。

郵送による場合には、郵送用の請求書、手数料、本人確認書類、返信用封筒(切手を貼る)、委任状(代理の場合)を郵送用封筒に入れましょう。

詳細は請求先の市区町村ホームページで確認してみましょう。

戸籍謄本

相続手続きをする上で、最も重要なのが戸籍謄本だと言えます。相続手続きの中ではだいたい添付資料として提出を求められます。

また、相続人を特定する場合にも、戸籍謄本を収集することがあります。

戸籍謄本とは何か、どうやって取得するのか、何が記載されているのかくらいは、事前に知っておくべきでしょう。

なお、戸籍謄本以外にも、戸籍抄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本など様々な種類があります。

戸籍が従来の紙媒体からコンピュータ上で管理されるようになってからは、戸籍謄本、戸籍抄本はそれぞれ、全部事項証明書、個人事項証明書という呼ばれ方をしています。

そもそも、戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本とは一体なんなのかについては知っておくとよいでしょう。

戸籍謄本と戸籍抄本の違いとは何か、全部事項証明書・個人事項証明書とは何かについてはこちらにまとめました。よろしければご覧ください。

相続手続きの中で慌ててしまわないように、事前に確認しておくと、あとでスムーズに動けるでしょう。

戸籍の取り寄せ方ですが、直接役所の窓口で請求するか、郵送による方法があります。

戸籍の請求に必要な請求書は窓口でもインターネットでも入手可能です。詳しくは市区町村役場のホームページをご覧ください。

直接窓口で請求する場合には、窓口で請求書を提出し、本人確認書類を提示し、手数料を支払って終わりです。

郵送の場合には、郵送用の請求書を役所のホームページから入手・印刷して記入し、本人確認書類の写し(コピー)、手数料(定額小為替を同封または現金書留)、返信用封筒(切手を貼る)、委任状(代理の場合)を郵送用の封筒に入れて送りましょう。

定額小為替は郵便局で購入できます。

手数料ぴったりの分を封筒に入れる場合は関係ありませんが、多めに入れて送った場合でも、残額があれば、返信用封筒に残額分の定額小為替を送り返してくるのでご安心ください。

なお、定額小為替を同封する場合には、定額小為替には何も記入せずに送りましょう。つまり、「指定受取人おなまえ欄」「おところ、おなまえ欄」「委任欄」は未記入のまま送ります。

印鑑登録証明書

印鑑登録証明書は、相続の手続きなどで押した印鑑が、実印であることを証明するものです。

たとえば、相続人同士で遺産分割協議が成立した場合には、遺産分割協議書を作成し、各自署名押印しますが、通常ここで実印を使用します。

また、金融機関での被相続人名義の預金解約や名義変更などにも相続人の印鑑登録証明書の提出を求められることがあります。

上記のように印鑑登録証明書の提出を求められる場合が多々あります。まだ実印を所有していない(印鑑登録していない)方は、これを機会に市区町村役場で印鑑登録をしておくとよいでしょう。

ちなみに、実印として使用する印鑑はできれば一般的には市販されていないようなフルネームのものが適しています。

注意したいのが、印鑑の素材や大きさによっては登録できないものもあることです。申請先の市区町村ホームページで説明があるはずですので確認してみましょう。

証明書の取り寄せ方ですが、市区町村役場の窓口で請求しましょう。

郵送による請求に対応している自治体と、まったく対応していない自治体があります。やはり、市区町村のホームページを確認するか、電話で問い合わせてみましょう。

委任状

相続手続きは基本的には本人が行いますが、本人が高齢である、多忙であるなどの理由で手続きできない場合も考えられます。そんな場合には、代理人にお願いすることも可能です。ほとんどの手続きでは代理が可能となっています。

また、代理人が手続きを行う場合には、委任状の提出が必要となる場合があります。

市区町村のホームページを確認し、委任状が必要かどうかをチェックしておきましょう。

また、委任状の書式がダウンロードできたり、同時に記載例も確認できる場合もあるので、活用しましょう。

本人確認書類

住民票の写しや戸籍謄本などを請求する際には、本人確認書類の提示を求められます。

これは、第三者によるなりすましや、虚偽の届出、各種証明書の不正な受取が多発しているためです。

本人確認書類として認められているもので代表的なのは、運転免許証、旅券(パスポート)、住民基本台帳カード(顔写真付き)などですね。この他にも多々ありますが、市区町村のホームページを確認するか、電話で問い合わせてみるとよいでしょう。

マイナンバーカードの利用も考えられますね。

最後に、上記でご説明した書類の中には、コンビニでも交付を受けられるものがあります。

請求先の市区町村がコンビニでの交付に対応しているか、どんな証明書の交付が可能かはこちらのページでご確認いただけます。

まとめ

人が亡くなった後の相続手続きを進める上で、必要となることが多い代表的な書類についていくつかご紹介しました。

これらの書類は普段は請求することがほとんどない上に、その内容も複雑だったりと、なかなかハードルが高いものと言えます。

ですが、既にご説明したとおり、市区町村のホームページで申請書がダウンロードできたり、記載例が確認できたりするので、積極的に活用していきましょう。それでも不明な点は電話して聞くのも手です。

相続の手続きの場で慌ててしまうことがないように、手続きの大まかな流れや必要となる書類の代表的なものは、あらかじめ知っておくと、手続きが円滑に進みます。