皆さまが種々の行政手続きをされる中で、戸籍謄本を役所で交付してもらうことがあると思います。

では、この戸籍は、一体いつ、どんな原因で作成されるかご存知ですか?

戸籍は、ある日突然に、気づいたら作られていた!なんてことはありませんからね。

戸籍が新しく作られるタイミングは当然ですが、決まっています。この戸籍が新規に作成されることを、「戸籍の編製(へんせい)」と言います。

戸籍について知りたい方へ

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戸籍が編製される原因とは?

まず戸籍の大前提のおさらいですが、日本の戸籍では、「一の夫婦及びこれと氏を同じくする未婚の子」しか同じ戸籍に入れません。

ですので、新しく世帯ができた場合や、一つの戸籍に三世代(祖父母、父母、自分)が在籍してしまうような状態が生じた場合に、新しく戸籍が作成されることが多いです。

では、実際に戸籍が編製される例をいくつか見てみましょう。

婚姻の届出があったとき

夫、妻がともに日本人の場合を前提とします。

婚姻の届出が出された場合、夫婦について新戸籍が編製されます。

しかし、以下のような場合には、新戸籍は編製されません。

太郎と花子が婚姻し、太郎の氏を称する届出をした。

太郎は既に親の戸籍から分籍しており、太郎を筆頭者とする戸籍が存在していたので、妻の花子はその戸籍に入籍した。

上記の場合には、妻は既に夫が筆頭者の戸籍が存在するので、そこに入ればよく、わざわざ新戸籍は編製されません。

外国人との婚姻の届出があったとき

まず、日本国籍をもたない外国人は、日本の戸籍に入ることはできません。

つまり、日本人と外国人が婚姻した場合、日本人を筆頭者とする新戸籍を編製します。

ただし、ここでも日本人を筆頭者とする戸籍が既に存在していた場合(既に父母の戸籍から分籍していたなど)は、上と同じく、わざわざ新戸籍を編製する必要がないので、戸籍は編製されません。

父母の戸籍に在籍する子が出産した、または養子をとったとき

たとえば、父母と同じ戸籍に在籍する娘の花子が婚姻せずに出産したとします。

出産した子が母親の花子の現在の戸籍に入ろうとすると、その戸籍には、花子の父母、花子、花子の子と三世代が同籍することとなってしまいます戸籍に三世代は同籍できません

そのため、このような場合には、花子を筆頭者とする新戸籍を編製し、そこに出産した子が入ることになるのです。

ちなみに上の例で花子が婚姻していて、既に夫を筆頭者とする戸籍に入籍していれば、出産した子がその戸籍に入るだけなのでなんの問題もありませんね。新戸籍をわざわざ編製する必要もありません。

離婚したが、婚姻前の戸籍が除籍となっていたとき

たとえば、婚姻したことで父母の戸籍から外れ、夫の戸籍に入った花子が、離婚によって復氏したとします。(婚姻で一方配偶者の氏を称していた者は、離婚により原則として婚姻前の氏に戻ります。これを復氏といいます。)

離婚した以上、夫の戸籍にはいられませんから、夫の戸籍から外れ、婚姻前の戸籍に戻ることになります。

ですが、ここで既に花子の父母が他界しており、父母の戸籍が除籍となっていた場合、花子が戻る戸籍がありません。

そこで、婚姻前の氏に戻った花子を筆頭者とする新戸籍を編製することになるわけです。

また、上記で仮に父母の戸籍が除籍となっていない場合でも、花子が新戸籍の編製を申し出れば、やはり新戸籍を編製することができます。

まとめ

今回はよく起こりそうな新戸籍の編製原因について、いくつかご紹介させていただきました。

普段の生活の中で、なかなか戸籍を確認する機会はないかもしれません。

ですが、たとえば相続手続きの場合などには、戸籍に関わることも多くなります。

この機会にご自身の戸籍を取得して、確認してみる!というのも良いかもしれませんね。