戸籍や除籍、全部事項証明書・個人事項証明書など、戸籍には多くの仲間がいます。名前は難しいですが、その意味はそこまで難しくありません。
この記事では、戸籍の仲間の意味や違いに着目し、以下の内容をご紹介していきます。
- 戸籍と除籍、改製原戸籍の意味と違い
- 戸籍謄本と戸籍抄本、除籍謄本と除籍抄本の違い
- 全部事項証明書と個人事項証明書の違い
- 戸籍が作成される原因と除籍になる原因
- 転籍とは何か?(管内転籍と管外転籍)
- 養子縁組と戸籍との関係
- 相続と戸籍との関係
まずは戸籍や除籍、改製原戸籍の意味から学んでいきましょう。全部事項証明書・個人事項証明書は名前は長くて難しそうですが、その意味はとっても簡単です。
慣れてきたら、戸籍が出来上がる原因や、戸籍が除籍となる原因を知っていきましょう。
目次
戸籍と除籍、改製原戸籍
戸籍については、皆さんよくお聞きになったことがあるかと思います。では、除籍(じょせき)や改製原戸籍(かいせいげんこせき)という言葉はご存知ですか?
どちらも戸籍の仲間と考えていただいて大丈夫ですが、その違いはどこにあるでしょうか。
戸籍と除籍、改製原戸籍の違い
パスポートの申請などで戸籍謄本の提出が必要となることがありますね。ですがそれ以外にも戸籍謄本が必要となる手続きは多々あります。
さらに、相続手続きでは、戸籍謄本だけでなく、除籍謄本や改製原戸籍謄本なども提出を要求される場合があります。生きていく上で戸籍や除籍の知識は必要不可欠であると言えます。
戸籍、除籍、改製原戸籍とは何か?その違いについて、以下の記事で詳しく解説しています。
戸籍謄本と戸籍抄本について
戸籍と言っても、戸籍謄本と戸籍抄本があります。そして、これらは時に全部事項証明書、個人事項証明書という呼ばれ方をする場合もあります。
全部事項証明書と個人事項証明書
全部事項証明書、個人事項証明書とは、平成6年の戸籍法の改正によって、それまでの紙媒体からコンピュータ管理されるようになった戸籍のことを言います。
全部事項証明書は戸籍謄本に、個人事項証明書は戸籍抄本に対応しています。何かの手続きで必要となったときに慌てることのないよう、その違いを確認しておきましょう。
戸籍謄本と戸籍抄本の違い、全部事項証明書と個人事項証明書の違いについて、以下の記事でくわしく解説しています。
おすすめ【見本あり】戸籍謄本と戸籍抄本の違いは?記載事項の見方も解説!おすすめ戸籍の全部事項証明書とは?見方・戸籍謄本との違い|行政書士が解説
戸籍の編製(作成)について
戸籍はどんなタイミングで新しく作成されるのかご存知ですか?ある日突然作成されていた!?なんてことはありません。戸籍が新しく作成される出来事は法律で定められています。
戸籍が編製される原因
戸籍が新しく作成されることを、戸籍の編製(へんせい)といいます。一例ですが、出生により新しい戸籍が編製されます。それ以外にも戸籍が編製される原因はいくつかあります。
戸籍が編製される原因をまとめています。詳細は以下の記事をご覧ください。
戸籍はいつ編製(作成)されるの?編製原因は?わかりやすく例で解説!
除籍謄本と除籍抄本について
除籍謄本と除籍抄本についても詳しく見ていきましょう。
除籍の意味、戸籍が除籍となる原因、除籍謄本と除籍抄本の違いについて、以下の記事でくわしく解説しています。
戸籍の附票について
戸籍の附票という言葉を聞いたことがありますか?戸籍という単語が含まれていますが、上でご紹介してきた戸籍謄本ではありません。
戸籍の附票とは、イメージとしては、その人の住所履歴といったところです。
戸籍の附票とは何か、住民票との違い、戸籍の附票の取り寄せ方についてくわしく解説しています。以下の記事をご覧ください。
【見本あり】戸籍の附票とは何か?住民票との違い、取り寄せ方!
転籍について
転籍とは簡単に言えば、本籍の引っ越しのことです。本籍をどこに置くのかは自由に定めることができます。実際には住所と同じ場所に本籍を置く方が多いでしょう。
転籍といっても、管内転籍と管外転籍という2種類が存在します。どちらに該当するかによって、転籍後の戸籍の表示に違いが出ます。
転籍とは何か、管内転籍と管外転籍の違い、転籍の手続きについて詳しく解説しています。以下の記事をご覧ください。
【本籍を移動する】転籍とは?手続き、転籍前の戸籍が除籍となる場合
相続と戸籍について
人が亡くなると相続が開始します。
相続では被相続人(亡くなられた方)が生前に所有していたすべての財産の相続人への引継ぎが起こります。具体的には、不動産や銀行預金などの名義変更です。
相続手続きとして代表的なのは、預貯金の払戻し、解約、名義変更や不動産登記です。
そして、これらの相続手続きを進めていく上で戸籍謄本が必要となってきます。
相続人調査と戸籍の取り寄せ(出生から死亡までの戸籍)
相続手続きで戸籍を取り寄せる場合、被相続人の出生から死亡までの連続したすべての戸籍を集める必要があります。その理由については、以下の記事で解説しています。ご覧ください。
そして、被相続人の戸籍だけでなく、相続人の戸籍も必要となってきます。理由は、被相続人との関係を調べるために必要なのです。
このように相続手続きでは場合によってはかなり多くの戸籍を収集する必要が生じ、併せて戸籍の解読もしなければなりません。戸籍の収集・解読作業は複雑であり、時間も労力も大変かかるでしょう。
そのため、中には途中まで戸籍を集めて挫折してしまう方や、手続きの場で戸籍の不足を指摘され、やり直しとなる方もいらっしゃいます。
多くの場合、最初から法律の専門家に任せた方がお金も時間もかからなかった、というケースもあります。くわしくは以下の記事でご説明しております。
相続人調査とは?戸籍を集めるの?方法と手順を行政書士が解説します
養子縁組と戸籍について
養子縁組と戸籍の関係について詳しく解説しています。
養子縁組には普通養子縁組と特別養子縁組がありますが、どちらも縁組後に戸籍の記載に影響を与えます。また、縁組の解消(離縁)を行った場合も戸籍に変化が生じます。
養子縁組をすると戸籍にどう記載されるのか、縁組後の戸籍の届出について詳しく解説しています。以下の記事をご覧ください。
養子縁組とは?縁組や解消の手続き、戸籍の記載、相続との関係を解説!
家族と戸籍について
家族関係と戸籍について解説しています。
嫡出でない子(非嫡出子)を認知することで、子と父親との間に法律上の親子関係が生じます。子を認知した場合に、親子の戸籍にどう記載されるのか、以下の記事でくわしく解説しています。
結婚することで、夫婦は親の戸籍から除籍され、夫婦の新しい戸籍が出来上がります。結婚して妻の苗字を名乗るケースでの戸籍の記載例をご紹介しています。
結婚して妻の姓を名乗る!夫婦の戸籍はどう表示される?(見本あり!)
外国人は日本国籍を有さないため、戸籍を作ることができません。外国人と日本人が結婚した場合、戸籍はどのように記載されるのか、ご説明します。