結婚すると、夫婦の氏(姓)を決めることになるのですが、夫の氏にするか、妻の氏にするか選ばなければなりません。
日本では、ほとんどが夫の氏を選択する夫婦が多いですよね。
ですが、少ないというだけで、妻の氏を選択することも、当然可能ですよ。
では、仮に妻の氏を選択した場合に、夫婦の戸籍にどう影響してくるかご存知ですか?
今回は、夫婦の氏の選択と戸籍の関係について、お話します。
夫婦の氏と戸籍の関係
結婚すると、夫婦について新しい戸籍が編製(作成)されます。
戸籍を役所の窓口で請求したことがある人はご存知かと思いますが、戸籍には「本籍」と筆頭者の「氏名」が一番最初に表示されています。
そして、この筆頭者が夫婦のどちらになるかは、どちらの氏を選択したかによって変わります。
夫の氏を選択すれば、戸籍の筆頭者は夫となり、妻の氏を選択すれば、戸籍の筆頭者は妻になります。
戸籍の筆頭者氏名は、本籍と合わせて戸籍の索引としての役割を果たすものです。つまり、役所で戸籍の交付を請求する場合、本籍と筆頭者氏名を指定することで、戸籍を探してもらえます。
夫婦の氏を「妻の氏」にした場合の戸籍
それでは、婚姻して夫婦の氏を妻の氏に決定した場合の戸籍について見てみましょう。
次の具体例で戸籍の表示を確認します。
山田太郎と静岡花子が婚姻し、妻・静岡花子の氏を称することに決めた。
下記に示すのは、平成6年に戸籍の改製がされる前(戸籍がコンピュータ管理される前)までの様式です。見覚えのある方は多いかと思います。
まず、本籍の下に筆頭者氏名が記載されますが、妻の氏名が表示されていますね。
そして、戸籍の構成員の情報が順番に記載されていくのですが、第一に妻・花子の記載があり、夫・太郎の記載が続きます。
仮に婚姻で夫の氏を選択し、夫が戸籍の筆頭者になる場合には、戸籍に記載される各々の順番は、上記と逆になります。
上記のように、その戸籍の筆頭者氏名や戸籍構成員の記載順番を確認することで、夫の氏を選択したのか、妻の氏を選択したのかがわかりますね。
今回は夫婦の氏と戸籍の関係についてでした。