大切な人が亡くなった後にしなければならない手続きは多々あります。

さらに、提出期限が定められたものもあり、少しずつでも着実に手続きを進めていかなければなりません。

ここでは、死亡診断書の受け取りから死亡届の提出、その他必要な死後手続きについてご説明していきます。

死亡診断書と死亡届

人が亡くなった場合、最初にすることが、死亡診断書の受け取りです。

基本的には担当医から渡されることになります。

なお、病院で亡くなった場合などには上記のとおり死亡診断書が作成されるのですが、交通事故で即死となり、現場で亡くなっていた場合などには、医師の検案の後、死体検案書が作成されることとなります。

死亡診断書も死体検案書も、どちらも死亡を証明する書類であり、死亡届とセットで1枚の書類となっています。

死亡届、死亡診断書の記載例を以下に示します。(法務省HPを参照)

※画像クリックで拡大表示します。

上記の見本と書式が異なる場合で不明な点がある場合には、市区町村の窓口に問い合わせましょう。

なお、死亡診断書(上記見本の右側)は医師などが記載します。私たちが追記や訂正などすることはできません。ご注意ください。

死亡届の提出

下記に死亡届の提出について記します。

なお、下記は浜松市の例ですが、基本的なところはどこも共通でしょう。

  • 届出期間

死亡の事実を知った日を含めて7日以内

  • 届出地

死亡者の本籍地、死亡地、届出人の所在地のいずれかの市区町村役場

  • 届出人

親族、同居者、家主、地主、家屋もしくは土地管理人、公設所の長、成年後見人等

  • 届出に必要なもの

・死亡診断書(病院でもらえます)

・届出人の認印

・後見人・保佐人・補助人・任意後見人が届出人となる場合は、3ヶ月以内に作成された登記事項証明書、または裁判の謄本

死亡届は死亡を知った日から7日以内が期限ではありますが、できるだけ早めに提出するようにしましょう。

死亡後の手続き

亡くなった方が、下記に該当する場合には、死亡日から14日以内に、次に示す手続きを行わなければいけません。

この時期は精神的にも辛く、また初めての手続きなどでわからないことも多々あると思います。

一人で悩まず、周りの方の助けを借りたり、役所に問い合わせたりして、少しずつ手続きを進めていきましょう。

なお、便宜上、浜松市の場合を例にご紹介しますが、基本的なところはどこも共通でしょう。

なお、窓口は下記のとおりです。

受付窓口

各区役所区民生活課または協働センター(一部除く)

受付時間

午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日、祝日、12月29日~1月3日を除きます。)

印鑑登録をしていた

<手続き>

市民カードを返納します。

<持ち物>

市民カード

世帯主であった

<手続き>

「世帯主変更届」を提出し、新しい世帯主を定めます。
※一人世帯であった場合、この手続きは不要です。

<持ち物>

  • 新しい世帯主の認印
  • 世帯に発行されているすべての国民健康保険証、高齢受給者証
  • 窓口に来られた人の身分を証明するもの(身分を証明するものがなくても届出はできます。
  • 続柄を証する文書(外国籍で世帯主との続柄に変更がある場合。結婚証明書・出生証明書等。(訳文も添付))
  • 代理人が届け出る場合には委任状が必要です。
    書式・記載例)委任状見本(住民異動届出および住民票交付請求、PDF:142KB)

国民健康保険に加入していた

<手続き>

  • 国民健康保険証を返納します。
  • 国民健康保険の葬祭費の請求をします。

葬祭費が、葬祭執行者に支給されます。

ただし、国民健康保険加入後、3ヶ月以内に亡くなられた人で、それ以前は、1年以上社会保険(歯科医師国保、建設国保など国民健康保険組合は除く)に本人として加入されていた人につきましては、請求できませんのでご注意ください。
この場合は、国民健康保険に加入される以前のお勤め先へお問い合わせください。

国民健康保険の葬祭費を請求するときはへ

<持ち物>

  • 亡くなられた方の国民健康保険証(亡くなられた方が退職者医療(本人)に該当している場合は被扶養者の保険証も必要です。)
  • 葬祭執行者の預金通帳と認印

国民健康保険の高齢受給者証がある

<手続き>

高齢受給者証を返納します。

<持ち物>

高齢受給者証

65歳以上であった

<手続き>

  • 介護保険証または資格者証を返納します。
  • 介護保険の資格喪失届を提出します。

<持ち物>

介護保険証または資格者証

後期高齢者医療の受給者であった

<手続き>

  • 後期高齢者医療被保険者証を返納します。
  • 後期高齢者医療の葬祭費を請求します。

葬祭費が葬祭執行者に支給されます。

ただし、後期高齢者医療制度に該当してから3ヶ月以内に亡くなられた人で、それ以前は、1年以上社会保険(歯科医師国保、建設国保など国民健康保険組合は除く)に本人として加入されていた人につきましては、請求できませんのでご注意ください。
この場合は、後期高齢者医療制度に該当する前にお使いだった社会保険証の交付先にお問い合わせください。

<持ち物>

  • 後期高齢者医療被保険者証
  • 葬祭執行者の預金通帳と認印

児童手当を受給していた

<手続き>

児童手当については子ども手当担当課へお尋ねください。

身体障害者手帳、療育手帳を交付されていた

<手続き>

手帳を各区役所(社会福祉課)または各協働センター(一部を除く)へ返納します。
詳しくは障害保健福祉課(053-457-2034)へお尋ねください。

<持ち物>

身体障害者手帳または療育手帳

精神障害者保健福祉手帳を交付されていた

<手続き>

手帳を各区役所社会福祉課へ返納します。
(区役所区民生活課および協働センターでは返納できません。)
詳しくは障害保健福祉課(053-457-2034)へお尋ねください。

<持ち物>

精神障害者保健福祉手帳

年金について

<手続き>

年金についての死亡届を提出します。
詳しくは年金担当課へお問い合わせください。

 

今回は人が亡くなった後の手続きとして死亡診断書の受け取り、死亡届の提出、その他死後手続きについてご紹介しました。

葬儀のこともあり、色々と忙しくなる時期でもあるので、一人で抱え込まず、周りに相談しながら、少しずつ進めていきましょう。