住宅ローンの契約者が亡くなった場合、団体信用生命保険に加入していれば、その保険金によって住宅ローンは完済されます。

住宅をローン返済の担保としていた場合(抵当権を設定していた場合)には、同時に抵当権抹消の登記申請を法務局にしなければなりません。(抵当権の設定の有無は、不動産の登記事項証明書から確認できます。)

ここでは、抵当権抹消登記の申請を自分でする上での必要書類注意事項についてお話します。

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登記手続きはちょっと難しく感じますが、それは知っている、知らないの違いだけです。

ここでは専門家に依頼せずお一人で行うことを想定しており、そのため法務局HPより詳細に引用しています。

若干説明文が多くなりますが、大切なことなので最後までお付き合いいただければ幸いです!

申請書の記載例(抵当権抹消登記)

抵当権抹消登記申請書の記載例を以下に示します。(法務局HPを参照

基本的には、上記の法務局HPより申請書の書式(フォーマット)をダウンロードし、コンピュータで編集していく形となります。

手書きで作成する場合には、黒色インク、黒色ボールペンを使いましょう。(鉛筆やシャープペンは不可)

(画像クリックで拡大表示します。)

申請書の「注釈」をご説明します

上記の申請書記載例に表示された注釈の説明を以下に示します。

なお、下記は法務局HPの抵当権抹消登記申請書記載例(ページ5,6)より抜粋したものです。

少々長くなりますが、申請書を記入する上でとても重要な事項となっています。実際に作成される際には、最後までご確認ください。

注釈番号 説明
(1) 抵当権抹消(順位番号後記のとおり)と記載し,「不動産の表示」欄の不動産の末尾(不動産が複数の場合はそれぞれの不動産の末尾)に「(順位1番)」のように記載します。記載する順位番号は乙区(不動産に関する所有権以外の権利関係について記録している部分です。)の順位番号を記載します。順位番号については,登記識別情報通知書,登記事項証明書等によりご確認ください。
(2) 抵当権が消滅した日とその原因を記載します。例えば,債務を完済し,平成28年3月31日に抵当権の設定契約が解除されて抵当権が消滅したときは,「平成28年3月31日解除」と記載します。
(3) 現在の所有者の住所及び氏名を記載します。これは登記記録(登記事項証明書)に記録(記載)されている所有者の住所及び氏名と一致している必要があります。一致していない場合は,事前に登記記録上の住所及び氏名を現在のものに変更する登記が必要となります。
(4) 抵当権者である金融機関等の住所,名称,会社法人等番号及び代表者の氏名を記載します。なお,当該金融機関等の登記事項証明書(作成後1か月以内のものに限ります。)を添付する場合は,会社法人等番号の記載は不要です。この記載が登記記録(登記事項証明書)に記録(記載)された内容と一致していない場合は,登記記録(登記事項証明書)上の住所及び名称から現在のものまでの変更の経過が分かる当該金融機関等の登記事項証明書(履歴事項証明書,閉鎖事項証明書,閉鎖謄本等)を添付します。なお,会社法人等番号を記載する場合には,履歴事項証明書や閉鎖登記事項証明書を添付する必要はありません(ただし,閉鎖事項証明書に現在の会社法人等番号とは異なる会社法人等番号が記載されている場合には,当該閉鎖事項証明に記録された事項は会社法人等番号で省略することはできません。)。
(5) 抵当権者の登記識別情報(登記識別情報を記載した書面を封筒に入れ,封をして提出します。この封筒には,抵当権者の名称及び登記の目的を記載し,登記識別情報を記載した書面が在中する旨を明記する必要があります。)又は登記済証(権利証)の原本を提出します。なお,登記済証を提出した場合には,登記完了後返却されます。
(6) 登記原因証明情報とは,登記の原因となった事実又は行為及びこれに基づき現に権利変動が生じたことを証する情報を指します。抵当権の抹消の場合は,抵当権者が作成した解除証書等がこれに当たります。銀行等の金融機関が抵当権者となっている場合は,通常,解除証書等が抵当権者である金融機関から送られてきますので,送られていない場合には,金融機関にお尋ねください。
(7) 申請人(義務者)欄に会社法人等番号を記載する場合(注4)には,「会社法人等番号」と記載します。なお,金融機関等の登記事項証明書(作成後1か月以内のものに限ります。)を添付する場合には,「登記事項証明書」と記載します。
(8) 登記申請に関する委任状(代理人の権限を証する情報)です。銀行等の金融機関が抵当権者(登記義務者)となっている場合に,金融機関が所有権者(登記権利者)に登記申請を委任する場合,通常,委任状は金融機関から送られてきますが,送られていない場合には,金融機関にお尋ねください。
(9) 登記識別情報又は登記済証を提供することができない場合は,その理由の□にチェックをします。
なお,登記識別情報又は登記済証を提供することができない場合は,様式の添付情報欄には,「登記識別情報(又は登記済証)」を書かないでください。
(10) 抵当権者から登記の申請の委任を受けた現在の所有者(所有権の登記名義人)の住所及び氏名を記載します。この記載は,権利者の住所及び氏名(注3)の記載と一致している必要があります。氏名の横に認印を押してください。
(11) 申請書の記載内容等に補正すべき点がある場合に,登記所の担当者から連絡するための連絡先の電話番号(平日日中に連絡を受けることができるもの。携帯電話の番号を含む。)を記載します。
(12) 抹消の登記の登録免許税は,土地又は建物1個につき1,000円です(ただし,20個以上の不動産について同一の申請書により抹消の登記をするときは,20,000円になります。)。
登録免許税を現金納付する場合はその領収書を貼り付けた用紙を,収入印紙で納付する場合には収入印紙(割印や消印はしないでください。)を貼り付けた用紙を,申請書と一括してつづり,申請人又はその代理人は,つづり目に必ず契印をしてください。
(13) 登記の申請をする不動産を,登記記録(登記事項証明書)に記録(記載)されているとおりに正確に記載してください。
(14) 不動産番号を記載した場合は,土地の所在,地番,地目及び地積(建物の所在,家屋番号,種類,構造及び床面積)の記載を省略することができます。

 

申請書が複数枚にわたる場合は、申請人又はその代理人は、各用紙のつづり目に必ず契印をしてください。

申請人が2人以上いる場合には、そのうちの1人が契印することで差し支えありません。

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上記の注釈の内容を含め、以降でご説明していきますが、理解が難しい点に関しては、管轄の法務局に問い合わせてみましょう。

それでも難しい場合には、専門家である司法書士に依頼するのも手です。

申請書類の作成における共通の注意事項等

登記申請をする上での共通の注意事項について、法務局HPにて記載があります。

こちらもとても重要な事項ですので、以下に引用します。

登記申請書に添付する書面(添付情報)について

申請書と一緒に提出する添付資料についての説明書きになります。

原本の還付を請求する場合についても記載されています。

登記申請書に添付する書面(添付情報)は,原本の添付が原則ですので,「住民票の写し」等についても,その証明書の原本を添付する必要があります(コピーは不可)。

ただし,申請人が原本を保管する必要があるもの又はそれを欲するものについては,その原本の還付(返還)を請求することができます。

この場合には,必要となる書類のコピーを作成し,そのコピーに「原本に相違ありません。」を記載の上,申請書に押印した人がそのコピーに署名(記名)押印(2枚以上になるときは,各用紙のつづり目ごとに契印(割印))したものを申請書に添付して,原本と一緒に提出してください。別途,原本の還付の請求書を作成する必要はありません。

なお,登記申請のためだけに作成したもの(登記申請用に作成した委任状,登記原因証明情報等)や印鑑証明書等は,原本の還付をすることはできませんので,申請書を提出する際には,登記所に確認してください。

その他の注意事項等について

その他、申請書用紙のサイズや質、文字の書き方(入力)、郵送方法についての説明書きになります。

  1. 申請書は,A4の用紙を使用し,他の添付情報と共に左とじにて提出してください。紙質は,長期間保存できる丈夫なもの(上質紙等)にしてください。
  2. 文字は,直接パソコン(ワープロ)を使用し入力するか,黒色インク,黒色ボールペン,カーボン紙等(摩擦等により消える又は見えなくなるものは不可)で,はっきりと書いてください。鉛筆は使用できません。
  3. 郵送による申請も可能です。申請書を郵送する場合は,申請書を入れた封筒の表面に「不動産登記申請書在中」と記載の上,書留郵便により送付してください。
  4. 登記完了時に還付を希望する書類及び登記完了証について,郵送による返却等を希望される場合は,宛名を記載した返信用封筒及び書留郵便のための郵券を同封してください。
  5. 登記識別情報を記載した書面について,郵送による交付を希望される場合は,本人限定受取郵便等による方法となりますので,「書留料金+100円」(H29.11現在)の郵券が必要となります。
  6. * 申請書類の作成について,御不明の点等がありましたら,管轄の法務局又は地方法務局に御相談ください。

○ 法務局ホームページ「管轄の御案内」(http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html

必要書類

まず、住宅ローン完済後に、金融機関から以下の書類が送られてきます。

  • 抵当権設定契約証書
  • 抵当権解除証書(登記原因証明情報)
  • 抵当権抹消についての委任状
  • 登記識別情報を入れた封筒(登記識別情報がある場合のみ)

つづいて、抵当権抹消登記の申請で法務局へ提出が必要となる書類を以下に示します。

必要書類 備考
登記申請書 抵当権抹消登記の申請書です。法務局HPにて閲覧・ダウンロード可能です。(記載例も確認可能)
登記識別情報または登記済証 ローン完済後、金融機関から渡されます
登記原因証明情報 ローン完済後、金融機関から渡されます。(抵当権解除証書弁済証書などです。)
委任状 ローン完済後、金融機関から渡されます

 

上記の委任状についてご説明します。

本来、抵当権の抹消登記は、抵当権者(金融機関など)と不動産の所有者が共同で申請するのが原則です。

ですが実際は、金融機関から抵当権抹消登記に必要となる書類を送られてきて、申請は不動産所有者に委任するという形となっています。

つまり、「必要な書類を送るので、申請はそちらでお願いします!委任状を送るので!」ということですね。

知っておこう!

以前は登記の申請人が法人(金融機関など)である場合、資格証明書(代表者事項証明書など)の添付が必要でしたが、平成27年11月以降は、抵当権者である金融機関の会社法人等番号を申請書に記入することで、資格証明書の添付が不要となりました。(従来通り、資格証明書の添付をすることも可能ですが、この場合、作成後1ヵ月以内のものを添付する必要があります。)

申請書が複数枚になる場合には、各用紙の綴り目に必ず契印をしましょう。

申請人が2人以上いる場合には、そのうちの1人が契印することで差し支えありません。

ローン完済後に金融機関から送られる書類が届かない場合には、金融機関に問い合わせましょう。

会社法人等番号の調べ方・検索

既にご説明しましたとおり、抵当権抹消登記の申請書に「会社法人等番号(12桁)」を記載することで、資格証明書の添付が不要となりました。(会社法人等番号の記載については、「申請書の記載例」をご覧ください。)

この会社法人等番号は「国税庁 法人番号公表サイト」にて検索・確認することが可能です。

サイトの使い方は次の2通りあります。

  • 法人番号(13桁)で法人の商号および所在地などを調べる
  • 法人の商号(社名)および所在地などから法人番号(13桁)を調べる

なお、法人の商号で検索すると、13桁の法人番号が表示されます。

この13桁の番号のうち、一番左側の1桁を除いた12桁の番号が会社法人等番号になります。

基本的な検索方法は上記サイトに説明があります。

基本的には、社名から法人番号を調べる、または法人番号から社名や所在地を調べるという使い方になるでしょう。

登録免許税の納付

抵当権抹消登記の申請では、登録免許税の納付が必要です。

登録免許税は、土地または建物1個につき1000円です。つまり土地と建物なら合わせて2000円です。

収入印紙を購入し、台紙に貼り付けて申請書と重ねて提出しましょう。

なお、収入印紙には割印や消印はしないでください。

また、申請書と一括してつづり、つづり目に必ず契印をしてください。

抵当権抹消登記申請を行う(郵送での申請も可)

必要な書類の記入、準備が完了したら、管轄の法務局へ申請書一式を持っていきましょう。

申請は窓口に直接赴かずとも、郵送による方法で行うことも可能です。

申請書類一式(収入印紙を貼付した台紙をお忘れなく!)と、「登記完了後の書類を返送してもらうための返信用封筒」を郵送しましょう。

郵送による場合、申請書と返信用封筒を入れた封筒の表面に「不動産登記申請書在中」と記載の上、管轄の法務局宛てに、書留郵便により送付します。

なお、返信用封筒には、書留郵便用の郵券をあらかじめ貼っておきます。金額が不明であれば、余分な郵券も同封しておくとよいでしょう。

郵送で抵当権抹消登記申請をする場合、登記の受付日は、郵便(申請書一式)が法務局へ届いた日になります。

注意したいのが、郵送による申請の場合、申請に関して直接相談することができないということや、申請書に不備があった場合に、最悪のパターンは法務局へ出向かざるをえないことがあり得ることです。

万が一を考え、登記申請書には捨印を押しておきましょう。些細な不備であれば、法務局の方で訂正してくれる場合もあるようです。

まとめ

ここまで、自分一人で抵当権抹消登記の申請を行う手続きをご紹介してきました。

基本的には、記事中でご紹介した法務局のホームページで必要事項や注意事項を参照しつつ、申請書の書式をダウンロードし記入するという流れになると思います。

ただ、それでもやはり登記の申請はハードルが高く、難しい手続きであると思われます。

そうした場合には、一人で悩まずに、管轄の法務局へ問い合わせしましょう。ご自身の現在の状況を明確に伝え、必要な書類は何か?注意事項は何があるかなどを具体的に教えてもらいましょう。

もしも上記のような時間がない場合には、費用はかかってしまいますが、登記専門家の司法書士に依頼するとよいでしょう。