離婚届が受理されるには、成人の証人2名の署名押印が必要です。

では、この証人の住所が届出人と同じ、あるいは証人2名がそれぞれ同じ住所の場合、届出は有効に受理されるでしょうか。

行政書士が解説します。

離婚届の証人が同じ住所!届出は受理されるか?

離婚届の証人が同じ住所になる、とは具体的には次のようになることです。

  • 証人2名がそれぞれ同じ住所である(家族など)
  • 届出人(夫または妻)と証人が同じ住所である

離婚届の証人とは、夫と妻が離婚する事実を客観的に証明(確認)する役割があります。

ですので、証人となる者が他の誰かと同じ住所になるのは大丈夫だろうか、役所で不受理にならないだろうか、と悩まれる方がいらっしゃいます。

結論:離婚届の証人が同じ住所でも問題ありません

結論から申しますと、離婚届の証人欄に書かれるお二方のご住所が同一でも、届出人の方と同一でも、まったく問題ありません。

離婚届の証人は(婚姻届もですが)、成人の方であれば、誰でもなることができます。ですのでご家族でもご兄弟でも友達でも大丈夫です。

つまり、ご家族であれば当然住所が同じということになるでしょう。実際、離婚届の証人は家族、例えばご両親になってもらうということも通常にあります。

離婚届の証人が同じ住所の場合に注意すべき点

次に、離婚届の証人が同じ住所となる場合に注意すべき点を解説します。

  • 印章はそれぞれ別のものを使用する
  • 住所、本籍はそれぞれ正確に記載する
  • 一方の証人が他方分も記載しない

基本的には大丈夫かと思いますが、念のため、考えられる注意事項を上記に挙げました。

印章とははんこのことです。住所が同じということは、苗字(姓)も同じ可能性がありますね。この場合でも、別々の印章を使いましょう。同じ印章を使い回すことはできません。

住所と本籍を記載しますが、これが同じだからといって、「同左」のような書き方はやめましょう。面倒でも、それぞれしっかりと住所と本籍を記載します。

証人がご両親の場合、母親が父親の分まで記載してしまう、という代筆はダメです。必ず証人として記載される方本人が署名押印してください。

もしも証人欄を勝手に代筆してしまうと、法律上問題となります。詳しくは「【婚姻届・離婚届の証人】勝手に代筆。バレる?罪は?代行サービスの安全性」をご覧ください。

まとめ

以上、離婚届の証人が同一住所の場合に問題はあるか、についてでした。基本的に問題はありません。通常はご家族の方が証人となられるケースが多いです。ですので安心して同一住所、同一苗字の方に任せると良いでしょう。