法定相続情報証明制度の利用申出を行うにあたり、「法定相続情報一覧図」の作成・提出が必要です。

一覧図は申出人側で一から作成しなければなりません。

この記事では、一覧図の作成について、以下の内容を解説していきます。

  • 法定相続情報一覧図とは何か、一覧図の写しとは何か
  • 一覧図の作成方法、パターン別の記載例、注意事項

法定相続情報一覧図とは?

法定相続情報一覧図とは、法定相続情報証明制度の申出をする際に提出が必要となる書類です。

法定相続情報証明制度の概要、手続きの流れ、必要書類など詳細は「法定相続情報証明制度とは?申出書・委任状の記載例、管轄の法務局を解説!」にて解説しています。

法定相続情報一覧図とは簡単にいえば家系図のようなものです。作成はまったく難しくありません。ただし、一覧図の作成には戸籍の収集、読解が必要となります。

法定相続情報一覧図の写しとは?

法定相続情報証明制度の申出をすることで、「法定相続情報一覧図の写し」が法務局から交付されます。一覧図の写しは、作成して提出した一覧図に法務局の認証文が付与されたものとなります。

この一覧図の写しを各種相続手続きで提出することで、これまで必要であった戸籍一式の提出が不要となります。

法定相続情報一覧図の写しの【見本】

法定相続情報証明制度の申出により交付される「法定相続情報一覧図の写し」の見本を以下に示します。一覧図の作成方法は後ほど詳しく解説します。

(出典:法務局HP)

認証文より上が申出人側で作成する法定相続情報一覧図となります。これに登記官が認証文を付し、相続手続きで使用できる「法定相続情報一覧図の写し」として交付されます。

法定相続情報一覧図の作成方法

法定相続情報一覧図の作成方法について解説していきます。一覧図は家系図のようなものであり、内容は難しくありません。

法定相続情報一覧図の書式

法定相続情報一覧図を作成される際には、以下の書式により行ってください。

  • A4サイズ(縦)の丈夫な白紙を用いる
  • 被相続人と相続人との関係を図形式または列挙形式で書く
  • 用紙下から5cmの範囲には何も記載しない(認証文が付くため)
  • 手書きでも可(黒色インクまたは黒色ボールペンで明瞭に書く)

基本的には上記のとおりとなります。

紙質は長期間保存できるように丈夫なものを使用しましょう。また黒色インクまたはボールペンは、摩擦等により見えなくなるものは使えません。楷書ではっきりと書きましょう。

法定相続情報一覧図の記載事項

法定相続情報一覧図には以下の事項を記載します。

  • 被相続人の氏名、生年月日、死亡年月日、最後の住所
  • 相続人の氏名、生年月日、被相続人との続柄(、相続人の住所)
  • 一覧図の作成年月日、申出人の記名、作成者の署名又は記名押印、作成者の住所

「被相続人の最後の住所」は住民票の除票または戸籍の附票から確認できます。もしも最後の住所を証明できる書面が市区町村で廃棄されていて発行できない場合には、最後の住所に代えて「最後の本籍」を記入します。

相続人は同順位の相続人を全員記載していきます。同順位というのは、第1順位、第2順位、第3順位の相続人のことです。相続人は被相続人の戸籍の記載から確認していきます。

「相続人の住所」の記載は任意とされています。

法定相続情報一覧図の書き方

法定相続情報一覧図の作成について、書き方に一定の決まりがあります。以下の決まりに従って作成しましょう。

  • 被相続人と相続人との関係が一見してわかるよう線で結ぶなど図形式で作成する(ただし被相続人及び相続人を単に列挙する記載でもよい)
  • 被相続人の氏名には「被相続人」と併記する
  • 被相続人との続柄は「配偶者」「長男」「長女」のように記載する

法定相続情報一覧図の記載例(配偶者と子がいる)

相続人として被相続人の配偶者と子がいる場合の記載例を以下に示します。

 

(出典:法務局HP)

上記の記載例に注意事項を明記したものを以下に示します。(文字が小さい場合は画像をクリックして拡大表示してみてください。)

法定相続情報一覧図の記載例(配偶者と親がいる)

相続人として被相続人の配偶者と親(父母)がいる場合の記載例を以下に示します。

(出典:法務局HP)

基本的には配偶者と子がいるパターンと変わりません。

被相続人の子がいない場合には、第1順位の相続人が存在しないということなので、第2順位の相続人である親が相続人となります。

両親が存命の場合には、上の例のように記載しましょう。

法定相続情報一覧図の記載例(配偶者と兄弟姉妹がいる)

相続人として被相続人の配偶者と兄弟姉妹がいる場合の記載例を以下に示します。

(出典:法務局HP)

被相続人に兄弟姉妹がいる場合には、上記のように父・母の記載をし、兄弟姉妹の関係性が一見してわかるように記載しましょう。

法定相続情報一覧図の記載例(代襲相続の場合)

相続人の一部が被相続人の死亡前に既に亡くなっているなど、代襲相続が起きている場合の記載例を以下に示します。

(出典:法務局HP)

代襲相続について詳しく知りたい方は「代襲相続とは?意味と範囲図、孫の相続分の割合をわかりやすく解説!」をご覧ください。

以上、法定相続情報一覧図の記載例についていくつかご紹介してきました。その他の記載例については、法務局HPにてご覧いただけます。

まとめ

法定相続情報証明制度の申出で提出が必要となる「法定相続情報一覧図」の書き方、書く上での注意事項、パターン別の記載例を解説してきました。記事「法定相続情報証明制度とは?申出書・委任状の記載例、管轄の法務局を解説!」と併せてご覧いただくと理解が深まるかと思います。