戸籍謄本を取り寄せたい、でも平日は忙しくて役所窓口まで行けない…
そんな方のために、戸籍謄本を郵送で請求する方法を解説していきます。
記事のテーマ
- 戸籍謄本を郵送で請求する方法と必要書類
- 請求書、返信用封筒の書き方、郵便切手について
- 郵送請求にかかる期間(日数)
- 戸籍、除籍、改製原戸籍を要点だけ解説
- 戸籍謄本と戸籍抄本の違い
- 戸籍の「全部事項証明書」と「個人事項証明書」
- 戸籍の「除籍」とは何?除籍謄本、除籍抄本の違い
- 戸籍謄本を「郵送」で取り寄せる方法【この記事】
戸籍謄本を郵送で取り寄せる!封筒・請求書の書き方、届くまでの日数
戸籍謄本はわざわざ役所の窓口まで取りにいかずとも、自宅から郵送で取り寄せることもできます。戸籍謄本を郵送で取り寄せる場合のメリットとデメリットは次のとおりです。
- メリット
・役所に行く時間を節約できる
- デメリット
・届くまで時間がかかる
・返信用封筒など準備する必要がある
・手数料は定額小為替を用意する必要がある
メリットは、なんといっても役所に行く時間を節約できることです。役所が開いている平日は仕事や家事で忙しくて役所に行く時間がない方は多いでしょう。近場に役所がない方もいると思います。
デメリットとしては、郵送で請求するので、届くまで時間がかかってしまうことです。さらに戸籍謄本を入れて送ってもらうため、返信用の封筒、郵便切手もこちらで準備する必要があります。
戸籍謄本の発行手数料は定額小為替を郵便局などで購入して同封する必要があります。
なんだかデメリットの方が多い気がしますが、とはいえ役所に行く時間がなければ仕方ありませんね。
この記事では、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法、封筒・請求書の書き方、届くまでの日数について解説していきます。
戸籍謄本を郵送で請求(取り寄せ)する方法
ここからは戸籍謄本を郵送で請求する方法を解説していきます。
戸籍謄本を郵送請求する① 宛先(担当窓口)
戸籍謄本を郵送で請求する場合には、請求書を封筒に入れ、宛先を書いて送らなければなりません。その宛先ですが、請求する戸籍謄本の本籍地を管轄する市区町村となります。
請求先の市区町村役場のホームページを確認してみてください。担当窓口ですが、「戸籍係」や「戸籍住民課」といった名称の部署であることが一般的です。
戸籍謄本を郵送請求する② 手数料は「定額小為替」で納める
戸籍謄本の交付には一定の手数料がかかります。戸籍謄本と除籍謄本でも手数料は変わってきます。具体的には以下のとおりです。
戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) | 1通 450円 |
戸籍個人事項証明書(戸籍抄本) | 1通 450円 |
除籍謄抄本、改製原戸籍謄抄本 | 1通 750円 |
郵送で戸籍謄本を請求する場合には、手数料は定額小為替、または現金書留で送ることとなります。定額小為替は郵便局で購入することができます。定額小為替の発行手数料は1枚につき100円となります。
なお、定額小為替には何も記載しないで送付します。
戸籍謄本を郵送請求する③ 必要なもの(必要書類)
戸籍謄本を郵送で請求する場合に提出が必要となる書類を以下に示します。
必要なもの | 備考 |
戸籍謄本の交付請求書 | 届出先の役所HPよりダウンロード可能 |
返信用封筒 | 切手貼付、宛名(住民票上の住所)記入済みのもの |
本人確認書類の写し | 運転免許証、健康保険証など(住所・氏名が確認できるもの) ※両面コピー |
手数料 | 定額小為替または現金書留のみ |
委任状 | 代理人に委任する場合 |
上記はあくまで基本的な書類となります。
誰の戸籍謄本を請求するかによっては、請求者との間柄を証明する戸籍謄本など、さらに書類の提出を求められる場合があります。不安な場合は請求先の役所に問い合わせてみると良いです。
戸籍謄本の交付請求書
戸籍謄本の交付請求書は、基本的に請求先の役所HPにてダウンロードすることが可能です。A4サイズに印刷し、必要事項を記入し封筒に入れて郵送しましょう。
多くの場合、記載例も確認できると思います。不備がないよう、注意して書いていきましょう。
返信用封筒(郵便切手を貼付)
請求する戸籍謄本を封筒に入れて返送してもらうので、返信用封筒を同封して送る必要があります。
封筒のサイズですが、次のようにすると良いでしょう。
- 請求書の送付用
A4の請求書が三つ折りで入る長形3号封筒
- 返信用
長形3号か角形A4号の封筒
請求書や必要書類を入れて送る封筒は、A4で印刷した請求書が三つ折りで入る長形3号封筒で良いでしょう。封筒のサイズ、色には特別な決まりはありません。
返信用の封筒には戸籍謄本が入れられてきます。折り曲げても良い場合は長形3号封筒で、折り曲げてほしくない場合には、角形A4号の封筒が良いでしょう。
返信用封筒に貼りつける切手ですが、請求する戸籍の数が多くなりそうな場合には、多めの金額にしておくことをお勧めします。たとえば140円切手なら、まず問題ないでしょう。
本人確認書類の写し
有効期限がある場合には有効期限内のものに限ります。
国や地方公共団体の機関が発行した身分証明書で顔写真が貼付されたもの(運転免許証、パスポートなど)は、この1点だけの提出で問題ありません。
ですが、上記以外の場合には、健康保険証、年金手帳など2枚提出が必要となる場合があります。詳細は請求先の役所窓口に問い合わせてみましょう。
代理人が請求する場合には、請求者の本人確認書類のコピーは不要です。この場合、代理人の本人確認書類のコピーの提出が必要となります。
手数料
戸籍謄本発行手数料は定額小為替または現金書留でのみ支払います。できるだけおつりのないよう同封しましょう。
各種戸籍謄本の手数料は次のとおりです。
戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) | 1通 450円 |
戸籍個人事項証明書(戸籍抄本) | 1通 450円 |
除籍謄抄本、改製原戸籍謄抄本 | 1通 750円 |
相続手続きで請求する場合
相続の手続きで戸籍謄本を請求する場合、一般的には請求する戸籍謄本の枚数が複数枚になることがあります。この場合、発行される戸籍謄本の枚数があらかじめ判断できない(発行されて初めて判断できる)場合があります。
このような場合には、定額小為替を多めに入れておくなどして対応します。余った分の定額小為替は返還されますので、安心してください。
相続手続きの場合、一般的には3000円分(750円×4枚など)の定額小為替を同封しておけばまず問題ないでしょう。
委任状
戸籍謄本の請求、受取を第三者に委任する場合には、委任状の提出が必要となります。委任状の書式、記載例は提出先の役所HPに説明されているのが一般的です。
戸籍謄本を郵送請求する④ 請求書、封筒について
請求書の記載例(見本)
参考までに、静岡県浜松市における戸籍謄本の郵送請求に使用する請求書の見本を以下に示します。市区町村によって多少の違いはありますが、記載事項としてはほぼ共通しています。
請求書の書き方
基本的には上記の見本のとおりです。とくに以下の事項は書けるようにしておきましょう。
- 請求する戸籍謄本(抄本)の本籍
- 筆頭者氏名(フリガナ、生年月日)
- 必要な人の氏名(フリガナ、生年月日)
⇒個人事項(戸籍抄本)を請求する場合
戸籍謄本は請求する戸籍の「本籍」と「筆頭者氏名」を指定して請求することになります。よって郵送で請求する場合も、これらは書けなければなりません。
個人事項証明書(戸籍抄本)の請求をする場合には、必要な方の氏名、生年月日を書きます。
全部事項証明書、個人事項証明書、戸籍謄本・抄本の意味と違いについては「【見本あり】戸籍謄本と戸籍抄本の違いは?記載事項の見方も解説!」をご覧ください。
封筒の書き方
返信用封筒の書き方ですが、以下に示す見本を参考にしてみてください。下記は山田太郎さんが郵送請求をする例です。
返信用封筒を同封する場合、以下の点に注意してください。
- 返信先(あなた)の宛先(郵便番号、住所、氏名)を書いておく
- 郵便切手を貼付しておく
なお、代理人に委任した場合には、返信用封筒には代理人の住所を記入します。
戸籍謄本の郵送にかかる期間(届くまでの日数)
戸籍謄本の郵送にかかる期間ですが、私の経験上、請求書を送ってから戸籍謄本がポストに届くまで、6日くらいかかりました。
余裕をもって、1週間程度で考えるのが良いでしょう。
- 戸籍、除籍、改製原戸籍を要点だけ解説
- 戸籍謄本と戸籍抄本の違い
- 戸籍の「全部事項証明書」と「個人事項証明書」
- 戸籍の「除籍」とは何?除籍謄本、除籍抄本の違い
- 戸籍謄本を「郵送」で取り寄せる方法【この記事】
まとめ
戸籍謄本を郵送で請求する方法、請求書や封筒の書き方について解説してきました。仕事や家事で忙しくて平日に役所に行く時間がない方は、ぜひ郵送請求を活用してみてください。