前回の記事では、事業を始めるにあたり、許認可が必要となるものをご紹介しました。

許認可が必要な業種一覧:保健所や警察署が窓口になる?

今日以降、中でも飲食店を営業する場合に必要な許可、手続きについてお話したいと思います。

この記事でわかること!

この記事を最後までお読みいただくと、次のことが理解できます。

  • 飲食店、喫茶店とは具体的にどんな営業か
  • 飲食店営業の許可申請の手続き、必要書類、申請手数料について
  • 設置が義務付けられている、食品衛生責任者について
  • 許可申請の欠格事項について

飲食店や喫茶店ってどんなもの?

飲食店や喫茶店などのように「食品を調理して飲食させる営業」を行う場合には、「食品営業許可」が必要になります。

当然のことですが、飲食店や喫茶店は衛生的でなければならず、一定の基準に合格できなければ、営業を認めるわけにはいかない、ということですね。

また、営業の種類によって、それぞれ施設基準(どんな設備を準備すればいいのか)が決まっています。

ところで、飲食店と喫茶店、どちらも似たようなイメージをお持ちの方はいるのではないでしょうか?(私も最初はそうでした。)

実は、飲食店と喫茶店は法律上、明確に区別がされています。

下記の食品衛生法施行令第35条に次のように規定されています。

(営業の指定)
第三十五条 法第五十一条の規定により都道府県が施設についての基準を定めるべき営業は、次のとおりとする。
一 飲食店営業(一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフエー、バー、キヤバレーその他食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業をいい、次号に該当する営業を除く。)
二 喫茶店営業(喫茶店、サロンその他設備を設けて酒類以外の飲物又は茶菓を客に飲食させる営業をいう。)
以下省略
me

条文出だしの「法第五十一条」というのは食品衛生法第51条のことです。

そこでは、都道府県は、飲食店営業その他公衆衛生に与える影響が著しい営業であって、政令で定めるものの施設につき、条例で、業種別に、公衆衛生の見地から必要な基準を定めなければならない」旨が規定されています。

上記の条文で赤字の箇所にご注目ください。「次号に該当する営業を除く」とありますね。

次号とは、「二 喫茶店営業」のことを指しています。

つまり、飲食店営業とは、「一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフェー、バー、キャバレー、その他食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業であり、喫茶店営業ではないもの」ということですね。

このことから、飲食店営業と喫茶店営業が区別されていることがわかりますね。

また、食品衛生法施行令第35条からわかることとして、喫茶店営業では、アルコール類を提供することができないということです。

さらに、例えばパスタなど調理が必要な飲食を提供する場合には、飲食店営業の許可が別途、必要となります。

飲食店営業許可申請の手続き

それでは、飲食店の営業許可の申請手続きとその流れについてご説明していきます。

浜松市での営業許可申請手続きを以下に示します。申請する際の参考にしてください。

1.事前相談

施設工事着工前に、施設の設計図等を持って、事前に下記の窓口まで相談に行きましょう。

 

  • 浜松市役所健康福祉部保健所 生活衛生課
    〒432-8550 浜松市中区鴨江二丁目11-2
    電話番号:053-453-6114
    ファクス番号:053-459-3561

または

  • 浜松市役所健康福祉部保健所 浜北支所
    〒434-8550 浜松市浜北区貴布祢3000
    電話番号:053-585-1398
    ファクス番号:053-585-3671

 

ここで大切なことをお話します。

衛生的な管理運営をするために、施設ごとに食品衛生責任者を置くことが必要となっています。

また、井戸水等を使用する場合は、水質検査が必要となります。

相談に行った段階で必要な説明があるとは思いますが、上記の条件を満たさずに許可がされない・・・なんてことにならないよう、早めに準備をしておくとよいですね。

2.申請書類等の提出と確認

申請する上で、保健所に提出する書類、確認書類と申請手数料についてご説明します。

申請受付

施設調査希望予定日の1週間前まで

受付時間

開庁日の午前9時~午後4時

提出書類

  • 営業許可申請書 1部
  • 営業設備の大要・配置図 1部
  • 誓約書(食品衛生責任者の資格をお持ちでない方のみ)

申請書類は浜松市HPにてご確認いただけます。→食品関係の様式ダウンロード

※提出書類の記載例、詳細について→飲食店の営業許可申請をする!必要書類の記載例を解説!

確認書類

  • 登記事項証明書(法人申請の場合のみ)
  • 検便受付済証(半年以内のもの)
  • 水質検査成績書(公的機関及び登録検査機関による1年以内のもの)
    ※井戸水を使用している場合のみ
  • 食品衛生責任者の資格を証明する書類

※すべて原本での確認となります。

申請手数料

飲食店営業の許可申請における手数料を以下に示します。

■新規 16,000円

■更新 8,000円

※飲食店営業とされているのは下記のとおりです。

  • 旅館
  • 簡易宿所
  • 下宿
  • 仕出し屋
  • そうざい屋
  • 食堂
  • 料理店
  • すし屋
  • そば屋
  • 季節的食堂
  • バー
  • 酒場
  • キャバレー
  • 食堂(自販機)
  • 露店
  • 露店(軽自動車)
  • 自動車

※参考までに、飲食店営業以外の申請手数料については、営業許可申請手数料でご確認いただけます。

3.施設完成の確認調査

施設調査の際は、営業者が立ち会います。

ここで、施設基準に適合しない場合は不許可となります。あらかじめ施設基準についてよく理解しておく必要があります。

※施設基準について→知らないと不許可?飲食店営業における施設基準とは?

また、不適事項については改善し、再調査を受けることができます。

4.許可証の交付

施設基準に適合していることが確認された後、許可証が作成されます。

許可証の交付日については施設調査時に交付書にて伝えられます。

また、営業許可証受領の際は、交付書が必要となります。紛失しないよう、大切に保管しましょう。

※飲食店営業許可申請の手続きについては、浜松市HPを参照しております。

食品衛生責任者とは?誰でもなれる?

上で説明した手続きの事前相談でも軽く触れましたが、飲食店を営業する場合、営業者は施設ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。

食品衛生責任者に就任できる人は、例えば調理師栄養士製菓衛生士などの資格をもっている人が該当します。

または、上記資格を持っていなくても、食品衛生責任者養成講習会に出席し、受講することによって、食品衛生責任者に就任することができるようになります。

申請者の欠格事項

営業許可の申請をする前に注意したいのが、欠格事項に該当していないかどうかです。

欠格事項について、食品衛生法52条に規定があります。

第五十二条 前条に規定する営業を営もうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。

2 前項の場合において、都道府県知事は、その営業の施設が前条の規定による基準に合うと認めるときは、許可をしなければならない。ただし、同条に規定する営業を営もうとする者が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の許可を与えないことができる。
 この法律又はこの法律に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
 第五十四条から第五十六条までの規定により許可を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者
 法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
3 都道府県知事は、第一項の許可に五年を下らない有効期間その他の必要な条件を付けることができる。

上記で、「一」号、「二」号、「三」号が欠格事項を説明しています。

一号は、食品衛生法に違反した営業者について規定しています。

二号の「第五十四条から第五十六条までの規定」というのは、大まかには、公衆衛生の見地から厚生労働大臣などが定めた食品や調理器具、容器包装についての基準、規格に営業者が違反した場合のことです。

この場合、営業許可を取り消されたり、営業の全部または一部を禁止されることがあります。

三号では、法人で役人が複数いる場合、一人でも一号、二号の欠格事項に該当する者がいると、これも欠格となってしまうので注意が必要です。

今回は飲食店営業の許可申請をする場合の手続きについて、説明させていただきました。