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遺言内容が実現しないケースを未然に防ぐ、予備的遺言って何ですか?書き方を教えてください。

行政書士 タカ行政書士 タカ

今回は予備的遺言とは何か、その書き方を見本でご紹介します。

 

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あっ、そもそも遺言書の作成ルールを知りません。それも教えてください。

行政書士 タカ行政書士 タカ

はい、遺言書の作成には決まりがあるんです。不備で無効になるので、以下の記事をご覧いただくと安心ですよ。

おすすめ【生前対策】遺言書の書き方・文例をケース別に解説!(見本あり)

予備的遺言の書き方・文例を見本で確認する!

行政書士 タカ行政書士 タカ

それでは、実際に見本で予備的遺言のやり方を見てみましょう。

遺言書の文例を以下に記載します。

遺言書

遺言者 山田太郎は、次の通り遺言する。

第1条

遺言者は、下記の不動産を妻山田花子(昭和〇年〇月〇日生)に相続させる。

1.土地

所在: 〇〇市〇区〇〇町
地番: 〇〇番〇〇
地目: 宅地
地積: 〇〇.〇〇平方メートル

2.建物

所在: 〇〇市〇区〇〇町 〇〇番〇〇
家屋番号: 〇〇番〇〇
種類: 居宅
構造: 木造瓦葺2階建
床面積: 1階 〇平方メートル 2階 〇平方メートル

第2条

遺言者の妻山田花子が遺言者より先に死亡した場合には、前条記載の不動産を長男山田五郎(昭和〇年〇月〇日生)に相続させる。

令和〇年〇月〇日
静岡県浜松市〇区〇〇町××
遺言者 山田太郎 

見本の第2条が、予備的遺言に該当する部分となります。

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相続人の妻が遺言者より先に亡くなる場合に備えているのがわかりますね。

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なるほど、まさに第1希望、第2希望という感じですね。

予備的遺言とは?

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予備的遺言とはどんな遺言ですか?

「予備」という言葉が含まれていることから、予備的遺言とは、何かに備える遺言、といえます。つまり、不測の事態に備えるということです。

遺言書の作成から時間が経つと、どうしても生活環境や家族環境などが変化していきます。残念なことでもありますが、遺言書作成時に存命であったご家族が、遺言者より先に亡くなることもあり得ます。

こういった不測の事態に備えるために、遺言書を作成する段階で、あらかじめ万が一に備えた書き方をするのが予備的遺言なのです。

行政書士 タカ行政書士 タカ

遺言書の見本の第2条をご覧ください。妻が遺言者より先に死亡する、という不測の事態に備えていますね。

予備的遺言が必要なケース

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予備的遺言の意味合いはわかりました。ところで、どんなケースで必要になりますか?

たとえば、次のような状況を考えてみてください。

  • 相続人が遺言者より先に亡くなった場合
  • 遺贈の受遺者が遺言者より先に亡くなった場合
  • 遺言執行者に指定した者が就任しなかった場合
  • 未成年後見人に指定した者が就任しなかった場合

遺言書を作成した当時には生存していた相続人や、遺贈の相手が、遺言執行の際には既に亡くなっていた、ということは十分にあり得るでしょう。

また、遺言執行者に指定した人が就任を拒んだりすることも考えられます。すると、遺言者の意思が結果として尊重されなくなってしまいますね。

これだと遺言書を作成した意味が薄れてしまうので、あらかじめ遺言書に工夫をして、万が一に備えておくのです。

たとえば、「私の死亡時に妻が既に亡くなっている場合、財産は長男に相続させる」や「長男が遺言執行者に就任できない場合には、長女を指定する」といった具合です。

行政書士 タカ行政書士 タカ

上記4点の具体的な文例は、以下の記事で解説しています。

おすすめ 【知らないと損する】予備的遺言とは?必要なケースと文例を紹介します

遺言書の文例を豊富にご紹介します

この記事でご紹介した他にも、以下のとおり豊富な文例をご用意しております。ぜひご一緒にご覧くださいませ。

※記事へのリンクはこの下にございます。

  • 妻に全財産を相続させる(子供のいない夫婦)
  • 妻に全財産を相続させる(子供のいる夫婦)
  • 相続権のない内縁の妻(夫)に財産を遺す
  • 再婚相手の連れ子に財産を遺す
  • 子がいるが父母にも財産を遺したい
  • 息子の嫁(または娘の婿)に財産を遺す
  • 甥、姪に財産を遺す
  • 財産を自治体や法人、団体などへ寄付する
  • 非嫡出子(婚外子)を認知して財産を相続させる
  • 家族の世話を条件として遺産を与える
  • ペットの世話を条件として遺産を与える
  • 土地、建物及び建物内の全ての財産(家財)を相続させる
  • 区分所有建物(分譲マンション)を相続させる
  • 借地権を相続させる、または遺贈する
  • 農地を相続させる(農業委員会の許可も)
  • 預貯金(預金債権、貯金債権)を相続させる
  • 株式、投資信託、国債などの有価証券を相続させる
  • 自動車を相続させる
  • 絵画、書画、骨董品などを相続させる
  • 宝石や貴金属などの高価な物品を換金して相続させる
  • 子供の相続分に差がある場合の対処
  • 借金などの負債を相続させる割合を指定する
  • 祭祀主宰者を指定する
  • 遺産を与えたくない推定相続人を廃除する
  • 予備的遺言を書く(相続人や受遺者の死亡に備える)
  • 遺言執行者を指定する
  • 未成年後見人、未成年後見監督人を指定する
  • 生命保険金の受取人を変更する

上記文例の一覧は、下記の記事にてまとめています。

文例集【遺言書の文例集】ご遺族で争わず、無効にしない書き方・表現リスト

 

要チェック! 相続、遺言の基礎知識まとめ(カテゴリーごとに解説します)

相続、遺言について深く学ばれたい方はぜひご確認ください。