『万が一を考えて、遺される家族のため遺言書を作ろうかな…でも書き方がよくわからないし、不備があると無効になるようだし大変そうだな…
財産も不動産、預貯金、有価証券、骨董品とか色々あるし、何て書いたらいいのかさっぱり。困ったな…
そうだ、愛犬のポチの世話は誰に頼んだら・・・』

このような疑問、お悩みにお答えします。

こんにちは。行政書士の大石です。

遺言書の書き方には一定の決まりがあり、それを守らないと、時には無効になったり、家族間で揉めたりします。そうはいっても、普段忙しくて、なかなか法律の勉強をしていられない方が多いと思います。

この記事では、以下の内容を解説します。

  • 遺言書の無効とならない正しい書き方
  • ケース別・財産別の遺言書の文例、サンプル
少額でも揉めます

ときどき、「うちは遺言するほど財産ないから大丈夫!」という考えの方がいらっしゃいます。ですが、これは危険な考えなのです。その理由が下記です。

平成29年度の「遺産分割事件の財産額」(裁判所HPを参照)によると、裁判所で遺産分割調停となった全7,520件のうち、約32%にあたる2,413件が1千万円以下の財産額でした。

つまりは、少額でも調停などの争いとなってしまうことを示しているのです。お金の争いに額は関係ありません。

遺産分割で遺族が争わなくて済むように、遺言書をしっかりと残して、財産を誰にどれだけ与えるか理由含めて決めておくことが大切なのです。

「遺言能力」と「遺言でできること」

遺言書を作成するには、遺言者本人に遺言能力が備わっていることが必要条件です。遺言能力を欠いた方が作成した遺言書は無効となってしまいます。

また、遺言でできること(法的効力が発生する事項)も法律で決められています。事前に知っておくと良いでしょう。

⇒ 遺言の効力発生はいつから?遺言能力と判断基準、遺言で「できること」

目次

【無効にしない】遺言書の正しい書き方を知ろう!

誰もが自由に作成できる遺言書(厳密には「自筆証書遺言」)ですが、その書き方には一定の決まりがあります。

もしも形式上の不備があった場合、遺言が無効となるおそれがあります。

どんな書き方をすると無効となるか、知っていますか?

無効とならない正しい遺言書の書き方は以下の記事をどうぞ。

【生前対策】遺言書の書き方・文例をケース別に解説!(見本あり)

【財産・ケース別】遺言書の文例、サンプル集

ここからは、財産・ケース別に遺言書の文例、サンプルをご紹介していきます。

そのまま当てはめることができる文例もあれば、ちょっと変更が必要なものもあるでしょう。

様々なケースを用意しましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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以降でご紹介する文例では、すべて「第〇条 ~~」と書き始めていますが、とくに決まりはありません。ただ、条番号は付けた方がわかりやすいし、あとで参照する際にも便利です。

 

ここがポイント!

詳しくは「【初心者向け】遺言書の正しい書き方&訂正のやり方【見本あり!】」をご覧いただきたいのですが、自筆証書遺言は、全文、日付、氏名を自書して押印する必要があります。

【遺言書の文例】配偶者、内縁の妻(夫)に相続させる

すべての財産を妻(または夫)に相続させる(子供がいない夫婦)

子供がいない夫婦の場合で、すべての財産を妻(または夫)に相続させる場合の文例をご紹介します。

文例は下記のページをご覧ください。

→ 【遺言書の書き方】妻に全財産を相続させる(子供のいない夫婦)

すべての財産を妻(または夫)に相続させる(子供がいる夫婦)

子供がいる夫婦の場合で、すべての財産を妻(または夫)に相続させる場合の文例をご紹介します。

1つ前のパターンと異なり、子供も相続人であるので、遺言書にちょっとした工夫をこらします。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の書き方】妻に全財産を相続させる(子供のいる夫婦)

内縁の妻(夫)に財産を遺す

内縁の妻(または夫)は相続人ではありません。そのため、お互いがお互いを相続することはできません。

理由は、婚姻届を出していない事実上の夫婦であり、法律上の夫婦ではないためです。

内縁の妻(または夫)に財産を遺したい場合には、遺言書で遺贈(いぞう)を行う必要があります。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】相続権のない内縁の妻(夫)に財産を遺す(遺贈)

【遺言書の文例】遺贈する

再婚相手の連れ子に財産を遺す

再婚した相手に連れ子がおり、世話になったなどの理由で財産を遺したい場合もあるかと思います。

ですが、再婚相手の連れ子は実の子ではないため、養子縁組でもしない限りは財産を相続させることができません。

そのため、連れ子に財産を遺したい場合は、遺言で遺贈(いぞう)を行う必要があります。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】再婚相手の連れ子に財産を遺す(遺贈)

子がいるが父母にも財産を遺したい

自分の相続を考えたとき、わが子は第1順位の相続人であり、自分の父母は第2順位の相続人です。

ですから、遺言者に子がいる場合、第2順位の父母は相続人にはなれません。遺言者に子がいない場合に、初めて父母に相続権が回ってくるのです。

そのため、自身に子がいるけれど、父母にも財産の一部を遺したいような場合には、遺言書で遺贈(いぞう)を行う必要があります。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】子がいるが父母にも財産を遺したい(遺贈)

息子の嫁(または娘の婿)に財産を遺す

息子の嫁(又は娘の婿)というように子の配偶者に財産を遺したい場合の文例をご紹介します。

子の配偶者は、遺言者にとって実の子ではありませんので、財産を相続させることができません。

それでも子の配偶者に財産を遺したい場合、遺言で遺贈(いぞう)をする必要があります。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】息子の嫁(または娘の婿)に財産を遺す(遺贈)

甥、姪に財産を遺す

世話になった甥や姪に財産を与えたい場合もあるでしょう。

たとえば、自身に子はおらず、配偶者も既に他界していて、甥または姪が自身の面倒を見てくれたというような場合です。

自分の相続を考えたとき、自分の甥や姪は相続人ではありませんので、財産を与えたい場合には遺言書で遺贈(いぞう)をする必要があります。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】甥、姪に財産を遺す(遺贈)

ちなみに、遺言者にとって『第3順位の相続人である兄弟姉妹』に子(遺言者から見た甥、姪)がおり、その兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合は、その子(甥、姪)が親を代襲(だいしゅう)相続します。

この場合は、遺言書なくして、遺言者の財産を甥、姪が相続することができます。

※兄弟姉妹は第3順位の相続人なので、第1順位の子、第2順位の父母がいない場合に初めて相続権が回ってきます。

財産を自治体や法人、団体などへ寄付する

自分も高齢となり、配偶者や子、父母、兄弟姉妹といった相続人が誰もおらず、世話になった親戚や知人もいない…

だからといって、一生懸命蓄えてきた財産を国に渡してしまうのも嫌だ…

そんな方もいると思います。

財産は、自治体や法人、団体などへ寄付することもできます。

自分が生まれ育った愛着のある自治体へ寄付して役立ててもらいたい!という方も実際にはいます。

そのような場合の遺言書の文例をご紹介します。

→ 【遺言書の文例】財産を自治体や法人、団体などへ寄付する(遺贈)

包括遺贈をする文例

遺言により自己の財産を無償で譲る行為を遺贈(いぞう)といいます。遺贈の相手は相続人のみならず、第三者でも構いません。

包括(ほうかつ)遺贈とは、特定の財産を指定せず、「財産のすべて」または「財産の1/3」というように割合を指定して遺贈することをいいます。

以下に文例を示します。

遺言書

遺言者 山田太郎は、次の通り遺言する。

第1条

・・・(省略)

第2条

遺言者は鈴木悟氏(住所:~、昭和〇年〇月〇日生)に遺産の5分の1を遺贈する。

平成〇年〇月〇日
静岡県浜松市〇区〇〇町××
遺言者 山田太郎 

注意!

包括遺贈では、受遺者(遺贈を受ける側)は、受け取るプラスの財産と同じ割合でマイナスの財産(負債など)も取得することとなります。ご注意ください。

【遺言書の文例】認知する

非嫡出子(婚外子)を認知して財産を相続させる

非嫡出子(婚外子)を遺言書で認知して、さらに財産を相続させる文例をご紹介します。

下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】非嫡出子(婚外子)を認知して財産を相続させる

 

非嫡出子とは、婚姻関係にない男女の間に生まれた子をいいます。父親からの認知がなければ、子は父親を相続することができません。

【遺言書の文例】負担付遺贈をする

家族の世話を条件として遺産を与える(負担付遺贈)

自分が亡くなった後、妻は1人で生活していけるだろうか・・・

長男は妻の面倒を最後まで見てくれるだろうか・・・

などとお悩みになる方も多いでしょう。

そんな場合には、自己の財産を与える代わりに、その人に妻の世話をしてもらう負担付遺贈という方法があります。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】家族の世話を条件として遺産を与える(負担付遺贈)

ペットの世話を条件として遺産を与える(負担付遺贈)

自分が亡くなった後に、飼っていたペットのことが心配になる方は多いでしょう。

そんなときは、ペットの世話を条件に、第三者に財産の一部を与える負担付遺贈を行うと良いです。

文例については下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】ペットの世話を条件として遺産を与える(負担付遺贈)

【遺言書の文例】不動産、借地権

土地、建物(不動産)及び建物内の全ての財産(家財)を相続させる

土地、建物及び建物内の全ての財産(家財)を相続させる場合の文例をご紹介します。

まず土地と建物の情報ですが、これは不動産の登記事項証明書の記載通りに遺言書に書きます。

建物内には家具や電化製品など多くの家財がありますよね。

これらを1つ1つだれだれに相続させると指定していたら、遺言書がいくらあっても足りません。

そのため、建物内の全ての家財とひとくくりにして相続させるのが望ましいと言えます。

文例については下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】土地、建物及び建物内の全ての財産(家財)を相続させる

区分所有建物(分譲マンション)を相続させる

分譲マンションなどの区分所有建物を相続させる場合の、遺言書の書き方、文例をご紹介します。

区分所有マンションは一般的な土地、建物と異なり、遺言書に書くべき項目が多岐にわたります。

ですが、すべて不動産の登記事項証明書のとおりに記載していけば良いのです。あらかじめ取り寄せておきましょう。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の書き方】区分所有建物(分譲マンション)を相続させる

借地権を相続させる、または遺贈する

建物の所有を目的とした地上権および土地の賃借権のことを借地権といいます。

簡単にいえば、地主さんから土地を借りて、その上に自己所有の家を建てて暮らす権利ということです。

この借地権も相続の対象となります。

ただし、建物と借地権はセットで考えます。別々にはしません。

建物と借地権を相続させる、または遺贈する場合の文例をご紹介します。

→ 【遺言書の文例】借地権を相続させる、または遺贈する

農地を相続させる

畑などの農地を相続させる場合の文例をご紹介します。

さらに、農地を相続させる場合と遺贈する場合とで、農業委員会の許可が必要か、必要でないかもご説明します。

どちらの場合も農地を取得した者は農業委員会への届出が必要です。

遺言書の文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】農地を相続させる|農業委員会の許可は必要か?

不動産を相続させる代わりに代償金を支払わせる

遺産が土地、建物の不動産と、少額の預貯金しかないような場合もあります。

この場合、相続人が複数いると(子が2人など)、不動産を相続した者とそうでない者との間に不公平が生じることとなってしまいます。

そこで、たとえば長男に不動産を相続させる代わりに、長男から他の相続人へ代償金を支払わせるような遺言も可能です。

以下に文例を記載します。

遺言書

遺言者 山田太郎は、次の通り遺言する。

第1条

遺言者は、下記の不動産及びその他一切の財産を長男山田五郎(昭和〇年〇月〇日生)に相続させる。

1.土地

所在:浜松市〇区〇〇町
地番:〇〇番〇〇
地目:宅地
地積:〇〇.〇〇平方メートル

2.建物

所在:浜松市〇区〇〇町〇〇番〇〇
家屋番号:〇〇番〇〇
種類:居宅
構造:木造瓦葺2階建
床面積:1階 〇〇.〇〇平方メートル
2階 〇〇.〇〇平方メートル

第2条

長男山田五郎は、前条記載の財産を相続することの負担として、長女山田花実(昭和〇年〇月〇日生)に金500万円を代償金として支払うものとする。

平成〇年〇月〇日
静岡県浜松市〇区〇〇町××
遺言者 山田太郎 

【遺言書の文例】預貯金、有価証券

預貯金(預金債権、貯金債権)を相続させる

遺言者名義の預貯金を相続させる場合の文例をご紹介します。

銀行名、支店名、口座番号などを正確に記載していきます。

文例は下記をご覧ください。

【遺言書の書き方】預貯金(預金債権、貯金債権)を相続させる

株式、投資信託、国債などの有価証券を相続させる

株式、投資信託、国債などの有価証券を相続させる場合の、遺言書の書き方、文例をご紹介します。

有価証券を相続させる場合には、それぞれを特定できるように、銘柄や数量、預託先などを正確に記載します。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の書き方】株式、投資信託、国債などの有価証券を相続させる

【遺言書の文例】動産

自動車を相続させる

自動車を相続させる場合の遺言書の文例をご紹介します。

自動車検査証(車検証)をご確認の上、自動車が特定できるように、登録番号や車台番号、車名などを記載します。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】自動車を相続させる|登録番号、車台番号、型式など

絵画、書画、骨董品などを相続させる

絵画や書画、骨董品などを相続させる場合の文例をご紹介します。

それぞれを特定できるように、作品名や作者、種類やサイズ、製作年などを具体的に書きましょう。

文例は下記をご覧くださいね。

→ 【遺言書の文例】絵画、書画、骨董品などを相続させる

宝石や貴金属などの高価な物品を換金して相続させる

宝石や貴金属などの高価な物品を換金してから相続させる場合の文例をご紹介します。

宝石や貴金属などの動産を、複数の相続人に対して価値が均等になるように分けるのは容易ではありません。

そこですべて換金してしまい、分割できる金銭にしてから相続させる、という方法も考えられます。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】宝石や貴金属などの高価な物品を換金して相続させる

【遺言書の文例】知っておくと役立つもの

子供の相続分に差がある場合(付言事項の記載例)

相続人である子供が複数いる場合で、遺言書で各々の相続分に差がある場合は付言にその理由を書きましょう。

何の説明もなく相続分に差をつけられると、相続人としては納得がいかず、最悪は争いになってしまいます。

そのためにも、なぜ相続分にそのような差を設けたのか、丁寧に理由を説明しましょう。

付言事項の書き方と文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】子供の相続分に差がある場合(付言に理由を明記)

借金などの負債を相続させる「割合」を指定する

被相続人(亡くなられた方)に借金などの負債があったとします。

遺言書がなければ、負債は法定相続分に応じて、相続人に当然に承継されることとなります。

しかし負債については、長男には家を相続させる代わりに多めに、次男は体が弱いから相続させたくない・・・

ということも考えられます。

負債を相続させる割合を指定する場合の文例をご紹介します。

→ 【遺言書の文例】借金などの負債を相続させる割合を指定する

祭祀主宰者を指定する

祭祀(さいし)主催者を指定する場合の文例をご紹介します。

祭祀主催者とはお墓や仏壇といった祭祀財産を管理し、祖先を祭り、葬儀や法事などを代表して行う人を言います。

長男や配偶者などを指定することが多いようです。

文例については下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】祭祀主宰者を指定する

遺産を与えたくない推定相続人を廃除する

遺留分を有する推定相続人が、遺言者に対して虐待をしたり、重大な侮辱を加えたりした場合や、推定相続人にその他の著しい非行があったときは、遺言者はその推定相続人の廃除(はいじょ)をすることができます。

廃除とは、推定相続人から相続権をはく奪する制度です。

推定相続人というのは、遺言者が現時点で亡くなったと仮定した場合に、相続人になる予定の者をいいます。

遺言で推定相続人を廃除する文例をご紹介します。

→ 【遺言書の文例】遺産を与えたくない推定相続人を廃除する

予備的遺言を書く

予備的遺言とは、遺言書作成からの時間経過や状況の変化などにより、遺言書の内容が実現されなくなるのを防ぐために記載するものです。

たとえば、遺言書作成時に存命であった遺言者の妻が、遺言の執行の時に亡くなっているとします。

しかし遺言書には「妻に土地建物を相続させる記載」があったとします。

こういうケースに備えて、事前に予備的遺言を書いておくのです。

文例は下記をご覧くださいね。

→ 【遺言書の文例】予備的遺言を書く|相続人や受遺者の死亡に備える

遺言執行者を指定する

遺言執行者を指定する場合の文例をご紹介します。

法律の専門家を遺言執行者として指定することで、相続人間の争いを回避し、円滑な遺言執行を実現することが可能となります。

銀行預金の払戻しをする際や、不動産の登記手続きをする際にも、遺言執行者がいるといないとでは、手続きの早さが大違いと言えます。

可能なら遺言執行者を指定することをお勧めします。文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】遺言執行者を指定する|執行者の権限、事務委託、報酬など

未成年後見人、未成年後見監督人を指定する

未成年の子がいる場合には、遺言書で未成年後見人を指定することができます。

ただし、この指定ができるのは「最後に親権を行う者」とされています。

たとえば、両親のどちらかが死亡している、または離婚していて親権者である親が1人しかいない場合には、最後に親権を行う者に該当するので、遺言書で未成年後見人を指定することができます。

さらに、未成年後見人の行動を監督する、未成年後見監督人についても、遺言書で指定できます。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の文例】未成年後見人、未成年後見監督人を指定する

生命保険金の受取人を変更する

生命保険金の受取人を遺言書で変更することができます。

文例は下記をご覧ください。

→ 【遺言書の書き方】生命保険金の受取人を変更する

【遺言書の文例】作成した遺言書を撤回する

一度作成した遺言書であっても、後で考えが変わったり、財産状況の変化によって書き直したい場合もあるでしょう。

そんな場合には、遺言書を撤回することが可能です。

撤回はいつでも行え、やり方は至って簡単です。新しい遺言書を作り直すだけで良いのです。

遺言書は新しい日付の物が有効となるので、過去に作成された古い日付の遺言書は無効となります。

これといって撤回の書き方というものは決まりがありません。

ただ、遺言書の新旧は「遺言書に記載した日付で判断するので、日付を年月日で正確に記載しましょう。

あえて遺言書に書くとすれば、次のようにするとより確実でしょう。

遺言書

遺言者 山田太郎は、これまで作成したすべての遺言を撤回し、新しく次の通り遺言する。

第1条

・・・(省略)

第2条

・・・(省略)

平成〇年〇月〇日
静岡県浜松市〇区〇〇町××
遺言者 山田太郎 

葬儀、宗教、法要、遺骨等について遺言書で指定する

以下に示すような点について、遺言書に記載しておくこともできます。

  • 宗教はどうしたいか
  • 葬儀、法要の規模や方法、参列者などについて
  • 遺骨の扱い(散骨がいいなど)

ただし、上記については、遺言書に書くことはできますが、法的な拘束力は生じませんので、ご注意ください。

あくまで遺言者の希望ということになります。ですが、遺族ならばきっと希望通りにとり行ってくれることと思います。

葬儀や宗教、法要などについては、遺言書ではなくエンディングノートに書いておくのも良いです。

公正証書遺言を作りたい

ここまでご紹介してきましたのは、自筆証書遺言の作り方、文例となります。

ご自分で作成する場合、遺言書の書き方に不備があり無効となるのを防ぐために、書き方と文例をご紹介してきました。

ですが、そもそも法律の専門家である公証人に作成してもらえる公正証書遺言を作りたい、という場合もあるかと思います。

その場合には、下記で詳しくまとめているのでコチラをご覧くださいね。

⇒ 公正証書遺言の作り方、手数料(費用)と計算方法、必要書類と遺言撤回