分譲マンションのような区分所有建物を相続させる場合の遺言書の書き方、文例をご紹介します。
建物の登記事項証明書のとおりに記載します。
具体的に記載する項目は次のとおりです。
- 一棟の建物の表示
- 敷地権の目的である土地の表示
- 専有部分の建物の表示
- 敷地権の表示
上記はすべて区分所有建物の登記事項証明書に記載されています。あらかじめ取り寄せておきましょう。
遺言書を作られる方へ
遺言書の書き方にはルールがあります。形式上の不備があった場合、遺言書が無効となるので注意する必要があります。
覚えることはとっても簡単です。
書き始める前に、まずは以下の記事をお読みいただくと安心です。
⇒【生前対策】遺言書の書き方・文例をケース別に解説!(見本あり)
遺言書の文例を以下に記載します。
遺言書
遺言者 山田太郎は、次の通り遺言する。
第1条
遺言者は、下記の区分所有マンションを長男山田五郎(昭和〇年〇月〇日生)に相続させる。
1.一棟の建物の表示
所在: 東京都〇〇区〇〇〇丁目〇番地〇
建物の名称: 〇〇マンション
構造: 鉄筋コンクリート造陸屋根〇階建
2.敷地権の目的である土地の表示
土地の符号: 1
所在及び地番: 東京都〇〇区〇〇〇丁目〇番〇
地目: 宅地
地積: 〇〇〇.〇〇平方メートル
3.専有部分の建物の表示
家屋番号: 〇〇番〇〇
建物の名称: 〇〇
種類: 居宅
構造: 鉄筋コンクリート造1階建
床面積: 〇階部分 〇〇.〇〇平方メートル
4.敷地権の表示
土地の符号: 1
敷地権の種類: 所有権
敷地権の割合: 〇〇〇〇分の〇〇
平成〇年〇月〇日
東京都〇〇区〇〇〇丁目〇番〇号
遺言者 山田太郎 ㊞
上記のとおり、区分所有マンションを相続させる場合には、書く項目が多岐にわたります。
ですが、すべて登記事項証明書の項目をそのまま写していけばよいのです。
遺言書の文例を豊富にご紹介します
この記事でご紹介した他にも、以下のとおり豊富な文例をご用意しております。ぜひご一緒にご覧くださいませ。
※記事へのリンクはこの下にございます。
- 妻に全財産を相続させる(子供のいない夫婦)
- 妻に全財産を相続させる(子供のいる夫婦)
- 相続権のない内縁の妻(夫)に財産を遺す
- 再婚相手の連れ子に財産を遺す
- 子がいるが父母にも財産を遺したい
- 息子の嫁(または娘の婿)に財産を遺す
- 甥、姪に財産を遺す
- 財産を自治体や法人、団体などへ寄付する
- 非嫡出子(婚外子)を認知して財産を相続させる
- 家族の世話を条件として遺産を与える
- ペットの世話を条件として遺産を与える
- 土地、建物及び建物内の全ての財産(家財)を相続させる
- 区分所有建物(分譲マンション)を相続させる
- 借地権を相続させる、または遺贈する
- 農地を相続させる(農業委員会の許可も)
- 預貯金(預金債権、貯金債権)を相続させる
- 株式、投資信託、国債などの有価証券を相続させる
- 自動車を相続させる
- 絵画、書画、骨董品などを相続させる
- 宝石や貴金属などの高価な物品を換金して相続させる
- 子供の相続分に差がある場合の対処
- 借金などの負債を相続させる割合を指定する
- 祭祀主宰者を指定する
- 遺産を与えたくない推定相続人を廃除する
- 予備的遺言を書く(相続人や受遺者の死亡に備える)
- 遺言執行者を指定する
- 未成年後見人、未成年後見監督人を指定する
- 生命保険金の受取人を変更する
上記文例の一覧は、下記の記事にてまとめています。
文例集【様々な財産・ケース別】遺言書の文例・サンプル集、書き方(見本付き)要チェック! 相続、遺言の基礎知識まとめ(カテゴリーごとに解説します)
相続、遺言について深く学ばれたい方はぜひご確認ください。