遺言により非嫡出子を認知し、かつ財産を相続させたい場合の文例をご紹介します。

まず、非嫡出子は認知なしに父親を相続することができません。認知をすることで、法律上の親子関係が生じ、父親を相続することができます。

遺言書を作られる方へ

遺言書の書き方にはルールがあります。形式上の不備があった場合、遺言書が無効となるので注意する必要があります。

覚えることはとっても簡単です。

書き始める前に、まずは以下の記事をお読みいただくと安心です。

【生前対策】遺言書の書き方・文例をケース別に解説!(見本あり)

 

遺言書の文例を以下に記載します。

遺言書

遺言者 山田太郎は、次の通り遺言する。

第1条

次の者は、遺言者と鈴木花子(昭和〇年〇月〇日生)との間の子であるので、遺言者はこれを認知する。

氏名:鈴木花男
住所:静岡県浜松市〇区〇〇町××
本籍:静岡県浜松市〇区〇〇町××
戸籍筆頭者:鈴木花子
生年月日:平成〇年〇月〇日

第2条

上記の鈴木花男に下記の遺言者名義の預金債権を相続させる。

みずほ銀行浜松支店 普通預金 口座番号××××

第3条

遺言執行者として下記の者を指定する。

弁護士 法務太郎
法務法律事務所 静岡県浜松市〇区〇〇町××

平成〇年〇月〇日
静岡県浜松市〇区〇〇町××
遺言者 山田太郎 

上記のとおり、遺言で子の認知を行う場合には、同時に遺言執行者の指定をする必要があります。詳細は以降でご説明します。

遺言執行者を指定する

遺言で子の認知をする場合、必ず遺言執行者を指定しなければなりません。

遺言の効力が生じるのは、遺言者が亡くなった後です。

つまり、遺言者が亡くなった後に、認知の手続きをしてくれる人がいなければなりません。

そのために、子の認知をするのと同時に、遺言執行者の指定も行っておく必要があるのです。

遺言書の文例を豊富にご紹介します

この記事でご紹介した他にも、以下のとおり豊富な文例をご用意しております。ぜひご一緒にご覧くださいませ。

※記事へのリンクはこの下にございます。

  • 妻に全財産を相続させる(子供のいない夫婦)
  • 妻に全財産を相続させる(子供のいる夫婦)
  • 相続権のない内縁の妻(夫)に財産を遺す
  • 再婚相手の連れ子に財産を遺す
  • 子がいるが父母にも財産を遺したい
  • 息子の嫁(または娘の婿)に財産を遺す
  • 甥、姪に財産を遺す
  • 財産を自治体や法人、団体などへ寄付する
  • 非嫡出子(婚外子)を認知して財産を相続させる
  • 家族の世話を条件として遺産を与える
  • ペットの世話を条件として遺産を与える
  • 土地、建物及び建物内の全ての財産(家財)を相続させる
  • 区分所有建物(分譲マンション)を相続させる
  • 借地権を相続させる、または遺贈する
  • 農地を相続させる(農業委員会の許可も)
  • 預貯金(預金債権、貯金債権)を相続させる
  • 株式、投資信託、国債などの有価証券を相続させる
  • 自動車を相続させる
  • 絵画、書画、骨董品などを相続させる
  • 宝石や貴金属などの高価な物品を換金して相続させる
  • 子供の相続分に差がある場合の対処
  • 借金などの負債を相続させる割合を指定する
  • 祭祀主宰者を指定する
  • 遺産を与えたくない推定相続人を廃除する
  • 予備的遺言を書く(相続人や受遺者の死亡に備える)
  • 遺言執行者を指定する
  • 未成年後見人、未成年後見監督人を指定する
  • 生命保険金の受取人を変更する

上記文例の一覧は、下記の記事にてまとめています。

文例集【様々な財産・ケース別】遺言書の文例・サンプル集、書き方(見本付き)

 

要チェック! 相続、遺言の基礎知識まとめ(カテゴリーごとに解説します)

相続、遺言について深く学ばれたい方はぜひご確認ください。