自動車を相続させる遺言書の書き方を知りたいです。新車に近く、価値もあるので、争いにならないように準備しています。
行政書士 タカ 今回は、自動車を相続させる遺言書の書き方をご紹介します。
ところで、遺言書の書き方にルールはあるのでしょうか？まったく知らないのですが…
行政書士 タカ はい、厳格なルールがあります。不備があって無効になるケースもあるので、以下の記事をぜひご覧くださいませ。
おすすめ【生前対策】遺言書の書き方・文例をケース別に解説！（見本あり）
自動車を相続させる遺言者の書き方
行政書士 タカ それでは実際に遺言書の見本でご確認ください。
遺言書の文例を以下に記載します。
遺言書
遺言者 山田太郎は、次の通り遺言する。
第〇条
遺言者は下記の自動車を長男の山田五郎（昭和〇年〇月〇日生）に相続させる。
登録番号： 浜松〇〇と〇〇〇〇
種別： 普通
用途： 自家用
車名： 〇〇〇
車台番号： 〇〇〇〇〇〇
型式： 〇〇〇〇
令和〇年〇月〇日
静岡県浜松市〇区〇〇町××
遺言者 山田太郎 ㊞
遺言書には自動車が特定できる情報を書く（登録番号・車台番号など）
自動車を相続させる場合には、自動車の登録番号、種別、用途、車名、車台番号、型式を記載します。ですので、自動車検査証（車検証）をお手元におき、参照しながら書いていきます。
遺言書に財産について記載する場合の全てに共通ですが、遺言書の記載から、その財産を特定できなければなりません。
同様の財産を複数所有しており、遺言書の記載が曖昧であったため、誰がどの財産を相続するのかわからない、という事態にならないように注意しましょう。争いの火種になります。
遺言書があれば、遺産分割協議をする手間が省けます
自動車の所有者から相続によって相続人が自動車を取得した場合、運輸支局または自動車検査登録事務所にて名義変更の手続きをしなければなりません。
このとき、遺言書がなければ、相続人の全員で自動車の取得者を決めるために遺産分割協議を行わなければなりません。そして協議書に全員が署名押印（実印）する必要があります。
ですが遺言書で誰が自動車を相続するかを定めておけば、その遺言書を提出するだけで手続きが済みます。
行政書士 タカ 遺産分割協議は手間と時間がかかりますし、相続人間でトラブルに発展するケースも多いです。できれば遺言書を準備しておきたいですね。
遺言書の文例を豊富にご紹介します
この記事でご紹介した他にも、以下のとおり豊富な文例をご用意しております。ぜひご一緒にご覧くださいませ。
※記事へのリンクはこの下にございます。
- 妻に全財産を相続させる（子供のいない夫婦）
- 妻に全財産を相続させる（子供のいる夫婦）
- 相続権のない内縁の妻（夫）に財産を遺す
- 再婚相手の連れ子に財産を遺す
- 子がいるが父母にも財産を遺したい
- 息子の嫁（または娘の婿）に財産を遺す
- 甥、姪に財産を遺す
- 財産を自治体や法人、団体などへ寄付する
- 非嫡出子（婚外子）を認知して財産を相続させる
- 家族の世話を条件として遺産を与える
- ペットの世話を条件として遺産を与える
- 土地、建物及び建物内の全ての財産（家財）を相続させる
- 区分所有建物（分譲マンション）を相続させる
- 借地権を相続させる、または遺贈する
- 農地を相続させる（農業委員会の許可も）
- 預貯金（預金債権、貯金債権）を相続させる
- 株式、投資信託、国債などの有価証券を相続させる
- 自動車を相続させる
- 絵画、書画、骨董品などを相続させる
- 宝石や貴金属などの高価な物品を換金して相続させる
- 子供の相続分に差がある場合の対処
- 借金などの負債を相続させる割合を指定する
- 祭祀主宰者を指定する
- 遺産を与えたくない推定相続人を廃除する
- 予備的遺言を書く（相続人や受遺者の死亡に備える）
- 遺言執行者を指定する
- 未成年後見人、未成年後見監督人を指定する
- 生命保険金の受取人を変更する
上記文例の一覧は、下記の記事にてまとめています。
文例集【遺言書の文例集】ご遺族で争わず、無効にしない書き方・表現リスト
要チェック！ 相続、遺言の基礎知識まとめ（カテゴリーごとに解説します）
相続、遺言について深く学ばれたい方はぜひご確認ください。
